「公務員、辞めたらこうなれる」 その8
「公務員、辞めたらこうなれる」 ~役人コーチの独立開業記録~
その8 仕事と育児のより良い両立に向けて Ⅰ
前回は「長男誕生により生じた将来への不安」について書きましたが、今回は、長男が小学校に上がる2008年4月1日に向けて石田家が検討した「仕事と子育ての両立策」について書いてみます。
保育園は延長保育があるが、学童保育には延長保育がない。また、春休み、夏休み、冬休みの期間は、保育時間が9時~17時となるため、子どもに自宅の鍵の開け閉めをさせなくてはいけません。
こりゃ、困った!ということで、せめて登下校に夫婦どちらかが家にいられるような選択肢はないか?いろいろと知恵を絞ってみました。
経済的な面から共働きは継続したい。しかし、現状では学童から下校するまでに帰宅することができません。
であれば、自宅と勤務場所が近ければ良いのではないか?
そこで浮かんだのが、地元である大田区役所に配置換えをしてもらうこと。そうすれば通勤時間を1時間短縮することが出来ます。
しかし、特別区(東京23区)、採用は23区全体で行いますが、一度区に配属されると定年するまで区をまたいでの人事異動というのは原則ありません。
ただし、年に1度、双方の要望(北区から大田区に行きたいという私と大田区から北区に行きたいという誰かの要望)が合致すれば、区をまたいで人事異動が可能となる「区間交流」という制度がありました。
そこで、まずはその制度利用を試みたのです。確か、平成16年、17年のことだったと思います。
しかし、2年連続して区間交流を申請したのですが、結局、希望は通らずじまい。
事前の感触では「いけそう」だったので、正直、想定外の結論でした。
この時点で長男は4歳。小学校に上がるまでのタイムリミットはあと2年と迫っていました。
このまま区間交流を申請し続けても良かったのですが、適わないままタイムリミットを迎えてしまったらどうしよう。。。という焦りから次の手段を考え始めました。
次に考えたのは、私が正規の職員としてフルタイムで働き、妻がパート・アルバイトとして9時~16時の時間で働くこと。
これなら、子どもの送り迎えの問題は解消されます。
しかし、公立保育園という恵まれた労働環境を捨てることには抵抗がありました。
年上の妻の給与は私より高かったので(笑)
もともと高くはない世帯年収が一気に半減とはいかないまでも3分の2にまで落ち込むのは厳しいですよね。
そこで、逆に収入の低い私が何かしら変貌を遂げることで、この事態を打開することが出来ないか?ということを考え始めたのです。
例えば、民間企業に転職
パソコン得意だからIT系の企業なら何とかなるかも。しかし、今より時間がとれなくなるし、そもそも元公務員を雇ってくれるとこなんてあるわけがないと思ったので却下。
例えば、起業
これは正直、向いてない。向いているなら公務員になってない。そもそもビジネスのイロハもわからない。
う~ん、何かないかなぁ・・・悶々と打開策を模索しているとき、思い当たったのが「資格取得→独立」の可能性。
そういえば弁護士や公認会計士って資格を活かして独りでメシを食ってるイメージがあるよなぁ。
公務員試験もけっこう難しかったけど合格できたし、何か食えそうな資格を取っておけば、いざとなったら何とかなるかも!
ということで、安直な理由ではありますが、まずは資格取得の可能性を模索するため、インターネットと本屋で資格に関する調査作業を開始したのでした。
長くなってきたので、今日はこの辺で。
次回は、数ある資格の中から「中小企業診断士」を選んだ理由と、「中小企業診断士+コーチ」で独立を目指そう!と決めたことについて書いてみようと思います。
K&Rコーチング・コンサルティング 中小企業診断士 石田恵介
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